こんにちは
今日は補聴器についてのお話しです。
あらゆることを説明すると長くなるので、
今日は「補聴器の値段と機能(簡単に)」この2つに絞ってお話しします。
主に値段の話ですが、値段は機能にもよるので、少し機能の話もする感じです、、、
まず、私が聴覚障害であることは以下のblogでお話ししましたね。
聴覚障害4級で、両耳に補聴器をつけています。
聴覚障害の4級くらいになると、補聴器が無いとほぼ無音状態になります。
ちなみに、さらに上の2級・1級になると補聴器を付けても聞こえない、ほぼ聴力なし、まったく聴力なしの状態となります。
補聴器を付けたらどんな感じなのか、聞こえはどうなのか、音楽はきけるのか、カラオケは・・・などの細かいことは次回以降どこかで書きたいと思いますので、お待ちください(書いたらここにもリンクを貼りますね。)
さて話を戻します。値段とデザインです。
とりあえず、かみりん👼の補聴器を見てみましょう。
☝かみりん👼が去年購入した補聴器
さてここで問題です!!!
私クラス(身障4級)で使っている補聴器ですが、
いくらくらいだと思いますか???
ヒント(?):メガネ屋のチラシや、新聞に時々出てるやつで、2万とかだったかな・・・?
・・・正解・・・
50万円!!!(両耳で!)
パネエ・・・(´゚д゚`)
嘘ではなく、こちらをご覧ください↓
かみりんの使っている補聴器の料金表です。
B50(スタンダード)というのを使っています。(ちなみに6年前のはB30(エッセンシャル)のタイプの旧モデルでした。)
「新聞に載ってるやつなら2万なんだからそれにすればいいじゃない?」
と思う方もいるかと思いますが、あれは加齢に伴って単純に聴力が下がった人用です。
加齢に伴う⇒ただ音が小さくなった。
聴覚障害⇒音階によって聞こえるもの聞こえないもの、その音量が音階ごとにズレている状態。その他色々な影響で音にずれが出る。
なので、
2万とかの補聴器は厳密には「補聴器」ではなく「集音器」でただ音量を大きくするもの。
私のような障害者が使うのは、人により個々の音階のズレを調整しつつ、音量を調整するもの。
みたいなイメージ。
なので機能が全く違うし、様々な機能が必要なため値段も高い!
あとは高い理由は需要と供給のバランスですね。
・加齢で補聴器買う人は沢山いるので(つまり全ての人が顧客対象)、このタイプの補聴器は大量生産できる。「1つ当たりの利益が少なくても大量に売れる」
・聴覚障害は、障害者なので一部の人が対象(顧客)、しかも個々の障害により必要な機能が違う。(色々な機能の物をそれぞれ作らなきゃいけないが、それぞれ少しずつしか売れないので大量生産できず(売れず)、1こあたりの価格が高くなる)
ってことですね。
あとね、カタログのB50(スタンダード)を使っていると言いましたが、
こちらもごらんください↓
わかりますか?
B50で想定してるのは「買い物や散歩で1対1の会話をスムーズにしたい方」。。。
「・・・え!?」
って思いません?
それぞれのクラスの補聴器での会話性能を簡単に表現すると下のクラスから
- 30エッセンシャル:屋内の静かな場所での1対1での会話
- 50スタンダード:屋外の静かな場所での1対1での会話
- 70アドバンス:4人程度の集団での会話
- 90プレミアム:それ以上の人数での会話
と言われています。
私、かみりんですけど、普通に働いてます。
理学療法士として病院など色々な場面で仕事をしており、人事や教育の会議にも出ています。
なのでもちろん、5人以上の会議に出ている。しかも病院のリハビリ室は「静かな場所」ではない。(普通に騒がしい)
つまり、フツ―に仕事をする社会人だと、機能的には「90プレミアム」がほしい所・・・
でも料金表に戻って見てもらうと
90プレミアム=両耳で100万円!!!
買えねえよ(# ゚Д゚)!!!
ここで一つ
『障害者なんだから助成とかで買えるんじゃないの?』
って思った方。よくご存知!!!
でもね、、、
助成される金額には設定があって。
「必要とされる機能が最低限備わったものの金額の9割を負担」してくれるそうです。
どうゆうことかと言うと。「あなたの障害をカバーできる物の一番安いものを買えば1割で買えますよ。」
これどういうものかと言うと
アナログ(ネジでダイヤルを回して)の補聴器で、チャンネルが2つ(操作できる音階が2種類)くらいしかないやつです。
(最近の補聴器はPCで機能や聴力を設定するデジタル式が普通)
はっきり言って、そんな補聴器・・・使ってる人いないし、お店もほぼ扱ってない!!
機能的に不十分過ぎて使えないからです。私が買っている上の写真の物が障害者には一般的なものです。騒音を感知して抑える機能や、人の会話を感知してそこに集中する機能など、そういった機能がついて初めて会話ができます。
アナログの物にはその機能はありません。
んで、その値段は、厚労省いわく「両耳で12万くらいで買える」と設定されています。
つまり、助成される金額は10万ちょい。。。
全然足りねえよ!!!!
ってことは、かみりんの場合、自己負担は
50万-10万=40万
だった、と言うことです。中古車買えます(:_;)
んで、補聴器の寿命は5年くらいってことで、助成も5年に1回だけ、
つまり、私たちは5年に1回この金額を払っています。
やばいっしょ!!!
これ100万のやつ買っても、助成金の規定はさっき述べたように決まっているので、
100万-10万=90万
ですよ。5年に1回、そこそこな軽自動車買う感じです。
自分のことなので人にかわいそうとは思われたくないですけど、
こればっかりは
かわいそうでしょ!!
今回の記事の目的は、
補聴器に縁がない皆さんにもとにかく知ってほしかった!
だって、どう考えても、
お金のあるなしで、聴覚障害者の社会復帰妨げられているでしょ(怒)
どうしたらいいか、そこまでは言えないけども、
こんな現状だよってことを一人でもしってほしくて書いた記事になりました。
読んでくださった方ありがとうございました。
よろしかったらシェアをお願いしますね。
かみりん👼より。
なんだか暗い感じの記事になってしまったので、次回は楽しい(?)補聴器のデザインの話をしようかなーと思っています。
ではまた!!