こんにちは!
クローン病の闘病記を今のところエピソード④まで書きました。
続きが気になる方もいると思いますが⁉(ホントにいる?w)
エピソードを進める前に、
これまでに何度か出てきたワード『人工肛門』について、
先に説明しておいた方がこの後のエピソードを理解してもらいやすいと思ったのでこちらを先に書くことにしました。
内容は、
「人工肛門とは何か」と言うことと、
それだけではイメージしづらいと思うので、
私が当事者として過ごした「人工肛門での生活について」をお伝えします。
ちなみに『人工肛門』のことを『ストーマ』とも言います。
それから「人工肛門を造った人、付けている人」を【オスメイト】と言います。
これも今後出てくるかもしれないので覚えておくといいです。
(と言うかオスメイトは一般的に知られた言葉になってほしい。
たくさんいるので。)
※人工[肛門]という名の通り、この投稿には具体的な排泄表現が出てきますご注意ください。
ここまでのクローン病闘病記を読む場合はこちらから☟
〈エピソード①はこちら〉
〈直前のエピソード④はこちら〉
ここからは闘病記ではないのでエピソードとは別の書き方になります。
では一応目次☟
まずこちらの動画を見ると理解が楽!
むしろこれだけでいいかも!?
NHKで結構最近放送されたものです。
『人工肛門』とは
まず先に「人工肛門ってなんぞや!?」って話をしないといけませんね。
医療に関わる人以外には馴染のない言葉と思います。
詳しく知りたい方はちゃんとした医療サイトを見てもらうといいと思いますが、
私からは超簡単にわかりやすく説明します。
人工肛門って何のこと
一言ではっきり言うと、『腸』です。
お腹に穴をあけて『腸』を外に出したものです。
写真を見るとこのような感じです。(注:実際の腸の写真が出ます。)
※閲覧注意☟
人工肛門をなぜ造るのか
上で説明した通り『腸』を体の外に出すということは、
口から食べたものは、その外に出た『腸』から対外に排泄されます。
と言うことは、外に出した以下の『消化器』→「小腸や大腸」「肛門」には、
食べ物(排泄物)は流れません。
使わないで済む、ということです。
消化器を休ませることができるということです。
もし大腸や肛門が激しくただれて出血していたりする場合、
そこに物を通すと直接刺激になりますし、それを防ぐ、と言うわけです。
人工肛門はどんな病気で作るのか
先の説明でわかるように、
「人工肛門」を作りたい部位以下の消化器に病変があり、
刺激を与えると危険な病気です。
私のようなクローン病、それに近い潰瘍性大腸炎は、
「腸に潰瘍ができる」病気なので、潰瘍ができている場合は刺激を避けられます。
潰瘍ができていない場合でも「刺激を与えない」ことで潰瘍を予防できます。
次に大腸や小腸の癌(がん)でも同じような理由で、
癌病変部位に刺激を与えない・負担をかけないために作られます。
どっちかと言うと、癌の場合の方が有名かもです。
他にもありますが、大きくは「潰瘍」と「癌」この2つです。
【オスメイト】の生活とは?
①排泄物(うんち)が人工肛門から勝手に出ます。
なのでそのために、人工肛門の上に装具(パウチ)を付けて日常を過ごします。
自分でコントロールは不可能なので、
「うんちがしたくなったらトイレに行く」ではなく、
[パウチ]という袋のような物を人工肛門の上につけて、
袋の中に排泄物が貯まります。
溜まってきたら袋の蓋を開けてトイレに流す。
という感じです。
②パウチは消耗品なので定期的な交換が必要
排泄物が貯まる袋をお腹に貼るのですが、
つけている期間が長くなると剥がれてきたり脆くなります。
もちろん、排泄物が貯まるので清潔にするためにも交換は必要です。
パウチの種類によりますが、「2,3日で交換」するものから「1週間で交換」するものまで様々です。
かなりメンドクサイです。
③パウチをぶら下げての生活です。
お腹に袋をぶら下げているので見た目にも目立ちます。
服を着る場合にも、スマートな物を着ると形が出ますし、
『腸』に触れるので圧迫はよくないです。
また便が貯まるので、だんだん膨らんでくることも想定しないといけない、
(こまめにトイレで捨てる)(膨らんでも目立たない服を着る)
と言った感じです。
④⑤・・・と、まだまだあるのですが、
一般的な話を詳しくたくさん書いても読むのが大変なので、
ちゃんと知りたい方は調べてみてくださいね。
一応この記事の最後に、詳しそうなHPのリンクを貼っておきます。
私の人工肛門生活の実際
良かったことは病気が落ち着くこと以外は特にないです💦
なので主に大変なことを書きます。
ちなみに私は16歳(高校1年生)~20歳まで【オスメイト】でした。
①排泄物をトイレに流すのが大変!
先に書いたように、パウチに溜まったものをトイレに流すわけですが、
まず、『オスメイトマーク』ご存じですか?
☟これです。トイレで見たことないですか?
「オスメイト用トイレ」はこちら。
☟車椅子用便座の横にこんなの見たことないですか?
これがあると立ったままパウチを開けて流せます。楽です!
しかし!今もですが、昔は圧倒的にこんなトイレありませんでした。
私は当時高校生でしたが、特に学校なんかは和式が普通でした。
↑「いらすとや」さんの絵ですが、
腸なので当たり前だけど、こんなところにパウチがあるのです。
和式は地獄です。。。
・便器の横にしゃがみこんで、
・体を少し便器の方に傾けて、
・なるべくパウチの出口(下のところ)を便器に近づけ、
・片手で出口を持って便器の中に狙いをつけ、
・もう片手でパウチを絞る・・・。
文字にするとこんな感じですが、
めっちゃきついです。
さらに、排泄物なのですが、
普通のお尻から出る便よりやわらかいのです。水溶です。
私は小腸の末端部の人工肛門でしたが大腸を通っていないので水分の吸収がそこまでされていない便です。
それを和式に出す、ということは、
どれだけ頑張ってしゃがんで体を傾けても生じる便器の中までの高低差!
そこに飛ばす水様便!十中八九、飛び散ります💦
なので、高校時代はトイレ後は毎回トイレ掃除です。
しかも、です。
先に書いたように、便は勝手に出るので、勝手にパウチに溜まります。
溜まったら膨らんできて服の下でも目立ってくるし、膨らみ続けると漏れます。
授業1コマ毎。つまり休み時間の度に。長くても2コマしか持ちませんでした。
「高校生活」の半分が「トイレ掃除生活」みたいなもんでした・・・。
②オナラ(?)も勝手に出る。
便が勝手に出る、ってことはガスも勝手に出ます。
当時思春期、もちろん頻繁に会う人やクラスメイト達は知っているものの、
急にオナラの音を発するのは気になるものでした・・・。
③刺激で穴が開くことがある。
パウチはプラの袋です。
例えばズボンの金具に引っかかったり、強い刺激があると傷もつくし
穴も開きます・・・。
すると地獄です。便が漏れます。
パウチの交換、ていうのは結構大変なもので、
「すぐその場で変える」とはいかないのです。。。
しばらく上からガムテを貼ったり、、、など危険な体験がたくさんありました。
リカバリー不能なでかい穴が空いたり、破裂するような場合もあります・・・。
その時は・・・どうしたらいいのか、って感じです。
④トイレ後、においがキツイ!
これはオスメイトならわかるあるあるかな?
もちろん、ウンチは誰でも臭いですけど、
人工肛門から出る排泄物はちょっと違うにおいがします。
説明は難しいけど結構きついです。
なので気になります・・・。
特に人の家に遊びに行ったときとか、学校のトイレとか・・・。
⑤激しい運動ができない。
いや、やってましたけどね・・・。(笑)
ですが、基本的には医師から止められます。
理由はいくつかあって。
まず、人工肛門の部分は腸が外に出てるわけですから、めっちゃ弱いです。
ドッチボールなんかダイレクトに食らおうものなら下手すると大出血の重症、ってこともありえます。
さらには、人工肛門の人は消化管が短いので水分吸収が不足しています。
なので脱水症状になりやすいです。
たくさん水分をとったところで、そのまま外に出ていくのが多いので、
対策は「たくさん汗をかくことをしない」しかないようです。
これに関しては結構無茶したんですが(笑)
今後の闘病記のエピソード内で触れるかもしれません。
⑥よく彼女とコトをしたな、と思う。
性交・セックスのことですね。
何度も書きますが、排泄物が勝手に出るということは、
基本的にパウチ内には排泄物があります。
トイレで捨てても直後から少しずつダラダラと流れてます。パウチの中とは言え・・・。
先に誤っておきます。『オスメイトの方、ごめんなさい!』
当事者として多くの人にちゃんと知ってもらうためですが汚い表現をします!
どうゆうことかと言うと。
「お腹にウンコが入った袋をぶら下げたまましてる」ってことです。
性交の時は裸ですからね。
人工肛門もパウチも丸見えです・・・。
まあ、私の場合は特にどうってこともなかったですが、
今思えばすごい光景だったのかな、と。
他にも色々あるのですが、、、
ここまでにします。
だいぶ長くなりましたね・・・
闘病記の備考なのに書き過ぎました・・・。
最後に
長くなり申し訳ないです。
ここまで読んでくれた方ありがとうございます。
この人工肛門を知ってから、この先の私の闘病記を読んでもらえると嬉しいです。
これの次に人工肛門を付けた状態になるエピソード⑤を書く予定です。
それから、
この記事が私の闘病記エピソードの備考であるに限らずの話で。
人工肛門を付けている人は、実はそれなりに人数いるのですが、
知られてないことが多すぎです。
少しでも多くの方に知ってもらえると嬉しいです。
かなり生活が大変なんです。
さて、詳しく知りたい人のためにしっかり説明を載せている病院のHP紹介しますね。
ご参考にどうぞ。
それではまた。
闘病記エピソード⑤でお会いしましょう。